鹿の王

こんにちは、福田です。
GWが間近に迫っていますが、皆様はどう過ごされますか?
私は友人と遊ぶ以外は積もり積もった未読の本を消化しつつ、運動をしようかなと考えております。
遠出したり普段やらないようなことをするのも良いですが、読書は片手間でも出来る手軽さがあるので皆さんも是非本を読みましょう!
という訳で、今回は私の独断と偏見によるおすすめの本を紹介していきたいと思います。

タイトルは「鹿の王」
著者は上橋菜穂子さんですね。














(画像はamazonから引用)
上橋菜穂子さんと言えば東洋をモチーフとしたハイファンタジーを主に執筆している作家です。
今作「鹿の王」に関してもそれは同じで、ツオルという大国に併呑されたアカファという王国が舞台となっています。
アカファの土地で黒狼病と呼ばれる感染病が流行り始めたことを皮切りに起こる事件やそれらを発端とした人々の情性を描いているのですが、その描写がとても秀逸な作品です。

今作は現代で定義されている病症等に関する語句を使うことなく、小説上で定義した設定のみを使って上手く用語を置換して読者に理解出来るよう描かれています。
病気の感染拡大から感染経路の特定、予防、病原体の発見、治療薬の作成に至るまでの一連のプロセスが丁寧に描写されており、その上でアカファとツオルの文化の差異や治療を受ける事への葛藤、各々の背景から生じた死生観などをストーリーとして巧みに展開しているのです。
ハイファンタジーというジャンルでありながら医療という題材を取り扱っているのは個人的には然程見かけたことが無く、それだけで新鮮味があって面白かったのですが、この小説が凄いのはそれが作品における一面でしかなく、核心を突くネタバレになるので詳細は控えますが、政治的な要素や冒険譚の要素も内包する物語だという点です。

無論それだけ多要素を含んでいるため、登場人物がかなり多く、主人公となる人物も二人いて、両面でストーリーが展開されていくため話も多少複雑です。作中独自の用語もルビこそ振られますが腰を据えて読まないと忘れてしまう位には出てくるので、読む場合はある程度メモしながら読み進めると良いかもしれません。
GWに読むには内容、文量共に最適なので興味が湧いた方は是非とも読んでみてください。

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